インバウンドブログをリニューアル。題して「北関東のインバウンドを10倍にしよう!」!毎週月曜夕方更新でお届けいたします。今回はなぜこのコロナ禍においてインバウンドブログを再開することにしたのか、社長の宮地アンガスとスタッフ山内が対談しました。
凄すぎる!世界のトップDMOのWebサイトを一挙紹介!
海外のDMOのWebサイトを見たことがありますか?
最近は日本の各自治体や観光協会など旅行関係団体が、それぞれの地域を外国人観光客に紹介するためのWebサイトを立ち上げています。市町村単位のWebサイトもあれば、広域観光の情報を掲載しているサイトもあります。また、Jnto.go.jpのように、全国を対象にしたWebサイトもいくつもあります。
本日は、世界最先端のDMOのWebサイトをご紹介しながら、日本から海外向けに地域の魅力を発信する際のヒントを探ってみました。
*DMOとは、 Destination Management Organization:デスティネーション・マネージメント・オーガニゼーションの略です。詳しくは、DMOとは?を御覧ください。
ドライブ情報が素敵すぎる
土地勘のない外国人にも、ドライブ情報が明瞭。
旅行に行く人の多くは、初めて行く場所で土地勘がないことが多いのではないでしょうか。
知らない国でドライブする際は標識やルール等も違い、自国で運転するより神経を使います。
しかし、ニュージーランド観光局とカルフォルニア観光局のDMOのWebサイトを見ていると、レンタカーなどを借りて観光を楽しみたい気分になります。
初めて行ってみたいと思う外国人が見ても、ドライブがイメージしやすいようにコースだけでなく、距離、通過地点の説明、周辺の観光地がわかりやすく紹介されています。
UGC(ユーザー生成コンテンツ)の使い方が上手すぎる
旅行者のSNSを活用して、リアルな旅の魅力を発信。
いまやWebサイトも発信側の情報だけでなく、UGC(ユーザー生成コンテンツ)を活用して、旅行者の口コミやSNSを載せるなどのリアルな意見が求められています。
カナダ観光局のようにウェブサイト上に一般の人がインスタグラムに挙げた写真表示したり、グリーンランドDMOの例のように、共通のハッシュタグ「#greenlandpioneer」を利用してもらうのが重要です。
旅行者の目線による「リアルな旅の瞬間」が伝わってくると思いませんか?
DMO側の発信ではなく、旅行者のSNS投稿を利用することで、生の口コミとして伝え、閲覧者の信頼を得ることができます。
360度動画が楽しすぎる
Webサイトを開いたら、そこはもう旅先?!
どちらも自分の思いどおりの角度で、自由自在に動かして観光地を見ることができ、いつの間にか夢中になってしまいます。
実際に旅行に行った時に「Webサイトで見てたの同じだ!」「Webサイトで見る以上に楽しい!」と、また違った楽しみが生まれそうです。
Webサイトのナビゲーションが分かりやすい
アイコンを利用して、誰でも分かりやすいメニューを。
デザインは素敵かもしれないけど、Webサイトのメニューがわかりにくいことってありませんか?
特に表示言語が母国語でない場合には、 ユーザーインターフェイス(UI)がフレンドリーでなかったりすると、探している情報がなかなか見つからずに、閲覧者が他のページに移動してしまう可能性も高まります。
ニューハンプシャー観光局のDMOのWebサイトは、メニューが大きくアイコン化されていて、誰が見ても分かりやすくなっています。
視覚的な誘導がわかりやすいと、英語が得意でなくても、ストレスなく見られますね。
イベントカレンダーを確認したくなる
閲覧者の立場にたった、旅程を立てやすいカレンダー
旅行の楽しみに一つにイベントの見学や参加があります。
せっかく遠くまで行くのですから、できたらその土地ならではのイベントや祭りを見たり、参加してみたいですよね?
観光協会のカレンダーを見ながら予定を考えたりすると、行きたいイベントが増え、滞在日程が増えることもあります。
見ている国や言語に合わせて内容が変わる
あなたに合わせて、言語や内容が変化するWebサイト。
調べものをしていて、他言語が出てくると困惑してしまいますよね。
いちいち自分でGoogle翻訳するのも正直、面倒だと思う人も多いはず。
手動で言語変更するWebサイトはよく見かけますが、自動的に変化するWebサイトもあります。
MICE(マイス)向けがしっかりしている
その地域を選ぶべき、利点を最大限にアピール!
Webサイトを使った、MICE(マイス)の誘客方法がわからない観光協会や自治体も多いのではないでしょうか?
ジュネーブ観光局や、23年間北米のTOPコンベンションとして選ばれているラスベガスは、会場検索やWEBサイトへの掲載などの相談の他、「こういうことをしたいのだが…」とざっくりした説明をすると、DMO側が開催出来る会場や宿泊施設の提案書を作成し、メールしてくれます。
ジュネーブの場合には、ジュネーブの公共交通機関を無料で利用できる「ジュネーブ・トランスポート・カード」も受け取れるので、移動には不自由しません。
利用者の立場にたち、立地条件や周辺の観光情報、ユニークベニュー、コンベンション施設、宿泊施設、PR動画、気候などを最大限にアピールする必要があります。
プレス・旅行業界向けのページがしっかりしている
地域の良さを、より多くの人に知ってもらうために。
どちらも簡潔ですが、素敵な写真を使い、明瞭にしっかりと紹介されていて好感が持てます。
まとめ
世界のトップDMOのWebサイトをまとめながら、いくつか感じたことがありました。
一番感じたことは、上で紹介したどのWebサイトも閲覧者を「行きたい気持ち」にさせることに長けていると感じたことです。
その地域の魅力を訴えるWebサイトを作るためには、「DMO(地域)が伝えたいこと」を「旅行者(相手)が面白く感じる」ように伝える事が重要です。
そのためには、UGC(ユーザー生成コンテンツ)にように旅行者がサイトのコンテンツに直接貢献する場合もあれば、360度動画やドローン空撮のように最新のテクノロジーを使って旅行者の興味を刺激することが有効の場合もあります。
また、最後に紹介していますように、旅行会社やプレス、MICE向けもしっかりアピールすることが大切です。
インターネット上では、人口が5万人もいないフェロー諸島のような小さな地域でも、人口が数千万人いる地域や国に劣らず、世界の観光客にアピールすることが可能なのです。
注意!北関東の観光事業者に知っていただきたいこと。
本日紹介したほとんどの地域は、既に知名度が高い地域ばかりです。もともとその地域に興味があり、行きたいと思ってGoogleの検索等でWebサイトにたどり着いている閲覧者が対象なのです。
しかし、北関東の知名度は、海外で「非常に低い」です。弊社の調査では、世界遺産である日光という地名を聞いたことがあるアメリカ人は、10人中1人以下です(それに対し、京都や横浜は2人中1人、東京は20人中19人以上が聞いたことがあると答えています)。
このような知名度の低さを考えますと、北関東圏内の特定の地域に行こうと思い、インターネットでその地名を検索し、北関東の観光協会やDMOのサイトにたどり着く人はあまりいません。日本で体験したいと思っていることをインターネットで検索したり、他の情報サイトからのリンク(紹介)を辿ってやってくる海外の閲覧者が多いのです。
地域の知名度が低いうちは、「たまたま偶然たどり着いた閲覧者」の立場に立つ必要があるのです。
そのような方には、「What to do in 〇〇(〇〇で出来ること)」を淡々と紹介するだけではほとんど効果がありません。
それよりも先に「なぜその場所に来るべきか」を分かりやすく伝えてあげる必要があるのです。
また一方的にDMOや観光協会側の視点伝えるのではなく、「主人公はあくまでも旅行者」ということを忘れずに、「楽しそうだ」「いい思い出が作れそうだ」と思ってもらえるように工夫しながら、情報を提供することが重要です。
外国人観光客向けに作ったWebサイトの集客があまりのびない、なかなか効果が出ないなどのお悩みをお持ちでしたら、皆様のご要望に合わせてお手伝い致しますので、お気軽に弊社ジャパン・ワールド・リンクまでご相談ください。
ブログ作成者:宮地アンガス
ジャパン・ワールド・リンク株式会社 代表。栃木県の田舎町育ち。現在英国・ロンドンを拠点として「世界から北関東へ。北関東から世界へ。」をモットーに、日本・北関東のインバウンド及び海外進出を支援中。
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